マタニティ整体の活用法!逆子・産後の骨盤矯正はNG

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マタニティ整体の活用法!逆子・産後の骨盤矯正はNG



今回はマタニティ整体についてです。

喜ばしいはずの妊娠も、ホルモンバランス・体調・環境の変化で不安になったりしんどくなったり・・・。

いわゆるマイナートラブルやマタニティブルーというやつ。

そんなときは辛い症状の緩和からリフレッシュにマタニティ整体を利用してみてください!

というお話です。


ところで巷では「産前産後の骨盤矯正」というものがあるんですが、私の考えるマタニティ整体と概念が全然違うのです。

そのことについても私のリアルな実例を交えながらお伝えします。

マタニティ整体の目的

マタニティ整体を受ける女性


マタニティ整体は、妊娠中の体調や気分をリフレッシュする一つの手段です。

お腹が大きくなるにつれ、とくに腰から背中の痛みを訴える妊婦さんは多いいです。

他にも、

  • 頭痛
  • 肩こり
  • 肌荒れ
  • 手足のむくみ
  • 倦怠感


などなど。


基本はそんなマイナートラブルへの対応が目的です。

ちなみに「マイナートラブル」とは、医学的に大きな問題ではないけど妊娠中に生じる不快な症状のことです。

とはいえ、絶大な効果も発揮します。

楽になっていただくことはもちろん、
確証はないんですが、

「もう、帝王切開するしかない。」

という難産を無事出産へ促せたり。


ですが、それはマタニティ整体の延長上にある結果にすぎません。

例えば、寝違えやギックリ腰もそうですが「狙って施術するものではない」が私の考えです。

「どうにかしたい!」って思いが力みになるんですよね。

むしろ、ネットでよく見る特別なことをしてるっぽい文言はその信憑性を疑うべきです。


整体である以上、体をほぐすことが大前提になるのでここはしっかり理解しておいてください。




マタニティ整体はいつから?

手の平の上に赤ちゃんのイラスト


結論から申し上げますと、いつからでもオッケーです。

むしろ、いつからと言うことはありません。

日頃から肩こりや腰痛などで整体にいるならその延長上のことです。

ただ、妊娠初期は注意が必要です。

周知の通り、初期は妊娠の状態と体への影響が変化しやすく不安定ですからね。

ですから、ガッツリ施術ができるのは妊娠5ヶ月ごろの安定期に入ってからです。


受けるときのポイントは、

  • 初期は時間を短めに
  • 腹部を圧迫しない
  • いきまない力加減で


以上です。


また、実際には母体や赤ちゃんの状態には個人差が大きいですよね。

こういうときも知った手の合う整体師に越したことはありません。

基本的な力加減を熟知しているだけでも初見の整体師と比べ大きなアドバンテージとなります。


つまりは、マタニティ整体の効果を最大限発揮するには、妊娠初期から後期までどのタイミングでも互いの信頼関係が大切です。




逆子は治すものではなく治るもの

エコー画像を持つ妊婦


マタニティ整体でよく言われる、
「妊婦さん特有のケアをして生まれやすい状態に持っていく。」

それはけして間違いではないんだけど、その施術方針次第ではおごりかも知れませんよ。

それが、逆子を治すというもの。

この辺りが「産前の骨盤矯正」にあたる部分だと思われます。

逆子とはお腹の中の赤ちゃんが頭を上にしている状態ですね。

(医学用語では骨盤位。)


妊娠中期に逆子と言われるのは約50%。

分娩時にも逆子のままの確率は約3%。

妊娠後期の31~32週に入るまでは子宮内には余裕があるので胎児はクルクル回れる状態です。

つまり、31~32週までの逆子はごく普通の状態にすぎません。

妊娠後期に入ると頭を下にした「頭位」という状態に自然になります。


ですから中期で逆子と診断されてもそれは要らない情報ですよね。

なにもしなくても最終的に逆子の確率は3%です。

マタニティ整体のホームページを見てみると、「逆子を治します!改善率97%!」お客さまの声には「逆子が治りましたー!」などなど。

ですが、97%自然に治るんですよ。




逆子率3%のためにできること

赤ちゃんの足の裏


そう言われても一抹の不安は拭えない、という方もおられるでしょう。

「直前になって自然に治ることもあるようだけど、実際に3%は逆子のままだし、できれば帝王切開は避けたい・・・。」

そこでよく聞くのが逆子体操とか鍼灸ですが、ともにエビデンスは見つけられません。

やってもいいけどやった方がいい根拠はない、ということですね。


それでも不安な気持ちから、あなたは今、逆子を治してくれる治療院や方法をお探しかも知れません。

でも、ちょっと待ってください!

妊娠の状態は人それぞれ違いますし、絶対に治る方法は存在しません。

私も妊婦さんに限らず色んな人の色んな症状を見てきましたが、整体に絶対的な手法はありませんでした。


ただし!

色々見てきたからこそ言えるすべてに共通する本質があるのも事実です。

その本質はとてもシンプル。


整体のたった一つの本質。

それは・・・、



体をほぐすこと。



本当にこれだけです。


これがいかに強力な威力を発揮するかは後でお伝えしますが、もう少し言うと体をほぐすことで「子宮」の状態に働きかけるということ。

32~34週を越えると、赤ちゃんは子宮の中でいっぱいいっぱいの状態。

頭を下にしたくてもスペースに余裕がないので回りにくくなるのです。

なので、「子宮を柔らかい状態にしておくこと」が肝要です。


子宮は厚い筋肉でできています。

子宮が硬いと赤ちゃんは、
「うーん、壁が硬くてうごけないよ~。」

無意識にでもこう感じるはずです。

いっぱいいっぱいの子宮が硬いと赤ちゃんは回りにくいのです。


子宮が硬くなる原因は、

  • 冷え
  • 肉体的な疲れ
  • 精神的なもの



肩こりと同じですね。

子宮を柔らかくするには、
冷やさない・疲れをためない・リラックスすることです。

心身の緊張がゆるめば子宮もゆるむ。

私は、子宮にとどけ・・・。
と密かに念じながらほぐしています。笑




【実例】マタニティ整体の効果

ソファに寝そべる妊婦


よくマタニティ整体には妊婦さん特有の技術が必要です!と言いますが、そうでもありません。

難産を無事出産に促せた事例をまったく違う症状からヒントを得た実話をお話します。


ある、がんを患っている寿司職人お客さまがおられました。

辛い闘病生活の中、生きがいの仕事をしながら通ってくださっていました。

ある日、「大便がまったく出ない」とのこと。

そこで試しにある刺激を与えてみたんです。

腸もみでも何か特別なことでもなくて、
普段しているようなことをここはちょっと狙ってしてみたんですね。

すると、「・・・待った!トイレ!トイレ!」と小走りにトイレへ・・・お戻りになったあの時の笑みは今でも忘れません。


それから出産予定日を大きく過ぎても「陣痛がこない」というお客さまがお越しくださいました。

出産を促すために歩きすぎて足がしんどいとのこと。

もう、これ以上は危険なので帝王切開しかないとのことでした。

そこでですよ、

ピーンと来たんです。

お体をほぐしながら、がん患者さまのときと同じある刺激を与えてみました。

後日の知らせでは施術の2日後、普通に無事出産されたそうです。

(あの刺激が効いた気がする、って。)

ちなみにこのときお医者さんも「陣痛が来ない出産は初めて」と言っていたそうです。


日頃、整体とは無縁の方も一度マタニティ整体を利用してみてはいかがでしょう?

※体調がすこぶる悪いようなときは産婦人科で整体を受けてもいいか相談してみてください。




産後の骨盤矯正は必要ない

バツサインをする助産婦と注意の文字


マタニティ整体でよく行われているもう一つの代表格が「産後の骨盤矯正」です。

産後の骨盤矯正は以下のような理屈です。

  1. 出産時には骨盤が大きく開く
  2. 開いた骨盤は自然に戻らない
  3. そのままだと不具合が生じる
  4. なので矯正しないとダメ!




産婦人科医のお客さまに施術しながらお伺いしたこともありますが、「(骨盤は)大きく開かないと思いますよ。」

とのことでした。

この辺りに関しては医学的にもはっきりとは解明されていない部分でもあるようですが。

でも、なぜはっきり解明されてないのか簡単ですよ。

それは、べつに重要なことではないからです。

(↑ここ、本質的なポイント。)


骨盤が大きく開いたままの状態というのは稀におこる恥骨結合離開という大ケガの状態です。

そうなると、とても痛くて歩けません・・・!

そのことからも大きく開いたままなんてことはあり得ないんです。


また、最近では「わずかに開くだけだけど正しい位置に戻らない」と言う意見も増えてきました。

近年では出産時、ほんの1~2ミリ動くとも言われています。

ですが、そもそも骨盤の開閉は重要ではないので論点がズレているんですよ。


妊娠後は出産に向けホルモンが骨盤の靱帯をゆるめます。

出産後もホルモンが2ヶ月かけて骨盤の靱帯を閉めます。

その間、骨盤が不安定に感じるのはまだ靱帯がゆるんでいる状態なので当然なんです。

出産後、普通に歩いて生活できているなら骨盤に問題はありません。




産後の骨盤矯正と幸福を呼ぶ壺の売り方は同じ

高額な壺を売るセンセイと最前列に座るサクラの女性


もうね、マタニティ整体でやっている産後の骨盤矯正は悪徳商法ですよ。

産後の骨盤矯正の手口は、幸運を呼ぶ壺の売り方と似ているんですね。


  1. 問診や検査をしながら楽しい会話をする
  2. 一転問題点を指摘し将来的な不安を煽る
  3. 解決法として施術(壺)の必要性を説く
  4. その先の明るい未来を話す
  5. 特別な技術(壺)といい高額を受け入れさせる



3.の将来的な不安が、
「産前」なら逆子などの難産。
「産後」は下半身太り・腰痛・尿漏れなどに当たります。


もちろんどれも骨盤矯正っぽいことをしようがしまいが関係ありません。

煽って売るのは人間の思考を一時停止させるテクニックなんですよ。

上の写真では「欲しいー」と手を挙げている女性がサクラです。

整体の場合でしたらネットなどの口コミは冷静に判断してください。


ある意味悪気なく、みんながやってるから漠然と骨盤矯正のまね事をしてる人もいると思いますけど・・・。

(こっちの方が多いいかも。)




まとめ

今回は、本当のマタニティ整体は特別なことはしないという話でした。

マタニティ整体の価値は辛い症状の緩和やリフレッシュにあります。

その延長上には大きな効果を生むことがあるかもしれません。


私は色々なお客さまを通し多くを学んできました。

寄り添うなんておこがましくて、
逃げないことを学びました。

だからこそ自然体の整体にいき着いたと思います。


マタニティ整体ですることは体をほぐすこと。

後は結果論ですので。


ではでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!


骨盤の仕組みについては、そもそも骨盤は矯正できない!仕組みとケア法も解説をクリックしてご覧ください。


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