歪み商法に騙されるな!整体VS肩こり・腰痛の原因
今回は私たち日本国民が訴える愁訴のツートップ、
「肩こり」と「腰痛」から整体的な根本解消についてお話したいと思います。
私自身、かつて満身創痍になり、整体のヘビーユーザーから整体師になってしまいました。
だからこそ分かることがあります。
また、今回の記事では何かと肩こりや腰痛の元凶にされる「歪み」について記載しました。
人の背骨は緩やかなS字状の湾曲になっていて、これを生理湾曲といいます。

歪みの視点から言えば、最凶の歪みである生理湾曲の崩れについて。
また、「頭は重い」というイメージを持って読んでみてください。笑
目次
愁訴のツートップ!肩こり・腰痛について

厚労省の国民生活基礎調査によると、
男性は腰痛が断然のトップ、
女性は肩こりがトップで、さらに2位の腰痛からは他の愁訴(関節痛など)を大きく引き離しています。
特に女性の場合は女性ホルモンの影響でどうしても筋肉質になれません。
筋肉は天然のコルセットなんです。
加えて省力化社会とストレス社会が追い打ちをかけていると言えるでしょう。
肩こりや腰痛の自覚症状がある方は一昔前と比べても明らかに増えています。
ここが大前提にあるので、
整体などでよく言われる歪みの部分は枝葉の問題だったり、実際には関係なかったりする場合があります。
ここは“歪み商法”の餌食にならないようにしっかりと認識しておいてください。
「肩こりは現代の国民病」の理由
ざっくりと「肩こり」の原因には大きく分類して2つあります。
- 精神的な部分から
- 肉体的な部分から
(また何らかの病気から「肩がこる」ことも。)
先ほど「ストレス」というワードが出ましたが、肩は精神的な状態をよく表しているんです。
- 「肩を落とす」
- 「肩ひじを張る」
- 「肩身が狭い」
- 「肩を怒らす」
- 「肩の荷を降ろす」
過度のストレスは肩の力が抜けずコリコリになってしまいます。
心の緊張から体も疲弊している方は多いいのではないでしょうか・・・。
さて、ストレス自体は昔からあるわけですが、
肩こりが現代の国民病と言われる最大の要因はずばり!インターネットです。

とりわけスマホの登場から「スマホ首」という言葉も生まれました。
これがいわゆるストレートネック。
首のしなやかなカーブがなくなり真っ直ぐコリ固まってしまった状態です。
スマホやパソコンを長時間覗き込むことで頭の重みに首が悲鳴を上げちゃったんですね。
そこに省力化社会による筋肉の発達不足が関係しています。
文明の利器は、肩こりを訴える人々を年々増加させました。
肩こりは、五十肩や四十肩と同様に病気の名前ではありません。首から肩にかけての重だるさや凝りを感じている状態を、「肩が凝っている」と言います。肩こりは特に、首、肩、背中にかけて張っている僧帽筋という大きな筋肉の緊張が続くことで肩こりにつながります。
足立慶友形成外科 肩こりについて
「腰痛は人類の宿命病」の理由
「腰は体の要(かなめ)」と言いますが、重い上半身を支えて体を動かす“要点”ということですね。
そして「腰痛」は直立歩行する人類の宿命病とも言われています。
中腰で重い物を持ち上げたり、長時間動きっぱなしだったり、どうしても負担がかかる部位なので。

男性に圧倒的に腰痛が多いいのは肉体労働に従事している方が多いいと言えるでしょうし、
女性の場合は女性ホルモンの関係がありますし、
共通して一般的に言えることはやはり省力化社会による筋力の低下でしょう。
また、よく言われるのが背骨や骨盤周囲の歪みです。
先ほどのストレートネックの“腰版”なので、ストレートランバーと言いましょうか。
同じく腰のしなやかなカーブがなくなり真っ直ぐコリ固まっちゃった状態です。
腰痛は、人類が立ち上がって手を使うことで進化してきた代償といえるでしょう。
腰痛は、その名の通り腰部を中心とした痛みや張りの訴えになります。腰痛という「病気の名前」はなく、腰痛はあくまで「症状」です。そのため、腰痛になる原因を発見しなければ、腰痛を改善することができません。
足立慶友形成外科 腰痛の原因を知っていますか
整体領域の歪みの原因について
先ほどから言ってる「しなやかなカーブ」が、生理湾曲という背骨の緩やかなS字状の湾曲のことです。
生理湾曲は体のサスペンション(スプリング)の役割を果たしていいます。
車両に取り付ける路面の凹凸を車体に伝えないようにする緩衝装置とお思いください。
もしサスペンションが壊れた車が走るとすぐにポンコツになってしまうでしょうが、人の体もまったく同じなんですね。
生理湾曲のしなやかさがなければ、体にかかる負荷や衝撃をもろに受けてしまいますので。
真っ直ぐ固まったストレートネックやランバーとは逆に、
背骨の湾曲が大きくなり過ぎた状態が猫背や反り腰です。
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原因は筋肉のコリに背骨が引っ張られて起こります。
- 首のコリ→ストレートネック
- 背中のコリ→猫背
- お腹のコリ→反り腰
- 腰のコリ→ストレートランバー
背骨(生理湾曲)のS字状の湾曲が真っ直ぐになっても曲がり過ぎても歪んだ状態と言えるんです。
骨盤の傾きも、歪みは筋肉のコリであったり弱さが原因ということは知っておいてください。
歪みは肩こりや腰痛の元凶?

なにかと肩こりや腰痛の元凶にされがちな骨格の歪み。
整体や整骨院では、クリニックに協力してもらって「画像+整体+生活習慣の指導(←なんだかんだこれがメインかな)」で対応しているところもあるようです。
もちろん画像は有効な材料になるかも知れませんが、整体の施術ではそこまで重要ではありません。
「歪み」に関しては、色々な本やネットで解説されていて焼き直しの知識から実際どう施術していくのか?
よくよく見ると内容が薄いのも事実です。
(当店独自の○○法でとか、「もーいいわ!」と突っ込みたくなる人もいるでしょう。)
それに骨格って実際には教科書通りではなくて結構グレーな部分だったりします。
それっぽい理論と専門用語もりもりで、いかにも専門家が正しい解説をしているかのように感じると思います。
私が言いたいことは「本当にそれが正解なのか?」疑うべき、ということ。
また、病院で画像検査をして問題がなければ「異常なし」と言われたりしますよね。
病院では、筋肉が原因の場合は原因不明扱いになるんです。
例えば、腰痛の85%が「原因不明」「異常なし」ですよ。
(痛いのに。あ、シップ。)
その場合も歪みうんぬんではなく、単に筋肉のコリや弱さが原因です。
整体VS肩こり・腰痛!「最強のメソッド」

巷では“整体はその場しのぎの安易な癒し”と言っている人もいますが、それは違います。
確かに整体に頑固な肩こりや腰痛を根本治癒させるマル秘法はありません。
とはいえ、その効果は絶大です。
なぜなら整体は筋肉をほぐすための「最強のメソッド」です。
だって、コリをほぐす手段って整体以上のものはないんですよね。
焼き鳥に「せせり」という部位があります。
その肉を“せせり取る(ほじくる)”ことから名前がついたそうですが、整体でもせせり取るイメージでほぐしたりします。
例えば、背骨の際のギューーッと詰まった硬いゴムのようなコリを、せせってせせって(ほじくって×2)さらに押し込んでほぐしていくわけです。
これでようやく、
- 背中にこびりついた鉄板が取れた!
- 浅い呼吸から深~い呼吸に変わった!
- 目の前がパッと明るくなった!
状態になります。
筋肉の中には血管や神経が通っているからです。
詳しくは:【施術論】体がほぐれるメカニズムと整体の真髄!をご覧ください。
しかし、身体的な根本解消(また、その継続)は大変です。
症状の軽い方にとってはそれほど難しくなかったとしても、
症状が深刻なほど渇望する状態であるほどハードルは高くなっていきます。
ボディメイクで有名なライザップを例に見るように、高額払ってパーソナルトレーナーにジム内やそれこそ日常生活における食事の管理から「頑張れー!!」という応援をしてもらって、目標達成!!の半年後にはリバウンド・・・って例もけっこうあるのではないでしょうか?^^;
自分にとっての整体の利用の仕方が大切

ここで質問なんですが、あなたが「整体にいこう!」という目的はなんでしょうか?
もちろん、なんらかの愁訴があるにしても、
整体にいくこと自体が楽み♪って方もおられるでしょう。
いくと思うだけで気が楽になるとか、整体サロンってそういう場所だと思うんです。
目的が「酷い肩こりや腰痛を改善したい!」ということであれば、他にも手段はあるはずです。
ネットをググれば、有益な情報(生活習慣・ストレッチ・筋トレ、etc.)はブログやユーチューブでいくらでもあるし、痺れがあったり疼く状態なら、整形外科にいくとか。
でもそれでは全然追いつかないとか、
そんなことしている余裕はないとか、
明日を乗り切る即効力が欲しいとか、
メンテナンスとしての役割が、整体が対症療法たる所以です。
対症療法(たいしょうりょうほう、英: symptomatic therapy )とは、疾病の原因に対してではなく、主要な症状を軽減するための治療を行い、自然治癒能力を高め、かつ治癒を促進する療法である 。
Wikipediaより引用
ですから、生活習慣の指導以前にしっかりと押す力が求められるはずです。
そんな手法が整体しかないので。
また整体を利用するにしても、「整体にただ依存している」のと「整体の本質を理解している」というのは別の話。
つきとすっぽんですよ。
根本改善には生活習慣の改善が必須ですが、整体はその過程で重要な役割を果たします。
(治らない、効果が続かないと嘆かないように…。)
駆け込み寺的に利用するのか、
根本的な解消を目指すためか、
自分にとって整体を利用する目的がなんなのか明確にしておきましょう。
ではでは、整体で人生を豊かに!
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